管理職の皆様へ
自然災害に遭われた方へのケアについて
大きな災害による心的外傷、悲嘆、喪失感は、人によってさまざまな経過をたどります。心理的な反応や、悲嘆の度合いも多様であり、身体的症状が見られる場合もあります。このような大災害時に組織や管理職の立場からどのように社員をサポートしたらよいかを紹介します。
- 1.まずは安全・安心を
- 被害を受けた皆さんのこころのケアのために第一に必要なことは、安心・安全です。まずは、安全な場所を提供することです。さらに安心につながるような、具体的な生活情報を伝えることです。被災者は、命に関わる災害を体験し、日常の生活が破壊されています。このような時に必要とされるのは、生命・身体の安全・生活を維持するために必要な物資と情報です。それが、こころのケアにつながります。
- 2.絶望感への対処
- 災害被害を受けた時、とても辛いのは、将来の見通しが立たないことです。被災者の皆さんの今日、明日の不安を取り除くこと。来週、来月に向けての不安を取り除くことが大切です。そして、将来の見通し、かすかな希望の光を見出すことが必要です。そのためには、各分野から物資の到着、金銭面での援助、支払の猶予、様々な支援策、今後の予定などを迅速に伝える必要があります。そのためにも、危機的事象に関連する会社方針および手続きを知っておくことが大切です。
- 3.孤独感への対処
- 大きな被害を受けた時、こころを痛めつけるのは、絶望感とともに孤独感です。こころのケアのためには、専門家のケアの前に身近な人によるケアが必要です。
- 社員と継続的にコミュニケーションをとり、社員の状況を確認しましょう。
- できれば社員がいつでも相談できる状態にしておきましょう。
- 基本的なアプローチを丁寧に行った後、最近起こった出来事について1対1あるいはグループで話し合う時間をもうけましょう。
- 気になる社員を観察し、遠慮せずに社員に問いかけ、必要に応じてサポートを手配しましょう。
- 災害被害により、ストレスを受けている人への仕事の負荷に配慮しましょう。
ご質問、ご相談はピースマインド・イープまでご連絡ください。
ピースマインド・イープ株式会社
東京都中央区銀座3-10-6マルイト銀座第3ビル8F
TEL:03-3541-8660 FAX:03-3541-8655
URL:http://www.peacemind-jeap.co.jp/
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災害に遭われた皆さまへ
気持ちがゆさぶられるのは当然のことです
大きな災害などを経験した後に感情がゆさぶられるのは、ごく自然なことです。テレビで災害の映像を見て、強いショックを感じるのも正常なことです。感情や身体のストレス反応は、災害が発生した直後に現れることもありますが、数時間後あるいは数日後に見られることもあります。中には、数週間、数か月後に現れる場合もあるのです。その災害が過酷な場合にはそれ以上続くこともあります。
信頼する人からの理解とサポートがあれば、ストレス反応はより早く消失します。しかし、心の痛みが強すぎてカウンセラーなどの専門家の援助が必要となってくる場合もあるでしょう。専門家の援助を必要としているということは、決してその人が弱いということではなく、ある出来事が、人が一人で解決するには強烈すぎたということを意味しているだけなのです。
危機に直面したときに起こる反応の例
- 感情・感覚では
- 茫然自失、不安、また地震が起こるのではないかという不安、訳もなくイライラしてしまう、悲しみ、孤独感、落ち込み(うつ)、突然涙が出る、災害時の場面や状況が何度もよみがえる。方向感覚や時間感覚の喪失、混乱、集中力の低下、注意力の低下、判断力の低下、必要以上に用心深い、どうでも良いような感じがしてくる、余震のたびに体が反応する。
- 身体では
- 眠れない、頭痛、めまい、寒気、咽の渇き、胸の痛み、血圧上昇、動悸、呼吸困難、吐き気、嘔吐、胃痛、疲労、湿疹、身体の震え、大量の発汗。
※これらの症状の改善のためには、医師の診察が必要な場合もあります。
- 行動では
- 眠れない日が続く、悪夢を見て目が覚める、食欲が減退する、もしくは過食になる、興奮しやすい、家から出なくなる、無理して「忙しく」していようとする、タバコやアルコールの量が増える。
ご質問、ご相談はピースマインド・イープまでご連絡ください。
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災害時のこどもたちへの心のケア
~こどもにかける言葉は「大丈夫だよ」「守ってあげるよ」~
今回の東北地方太平洋沖地震で、恐怖心から不眠、嘔吐、頭痛、悪夢等を訴えるこどもたちが出てくる可能性があります。またこのような災害に遭遇した後に様々なストレス症状がでてくることがありますが、ここでは今現在私たち大人がこどものためにできることをとりあげます。
(この資料は小学生以下のお子さんを持つ方を対象にしています)
こどもに安心感を与える
- 一人にしないようにし、家族で一緒に食事をしたり遊んだりする。
- 抱きしめるなどスキンシップを頻繁に。
- 「頑張って」「我慢して」ではなく、「大丈夫だよ」「守るからね」と言葉をかける。
- 赤ちゃん返り、夜尿、甘えなどをしても叱らない。
- 津波・火災等のニュース・シーンを過度に見せない。
こどもの気持ちを受け止める
- こどもが安心して体験や気持ちを語れるようにする。
- 悲しみ、怒り、不安を感じることは普通であると教える。
- 無理に聞き出さない。
- こどもが話している時は、目を見て相槌を打ちながら、話をさえぎらないでじっくり聞く。
こどもに活動の場を与える
- お絵かき、作文などで自由に気持ちを表現させる。
- 安全に配慮しながら友達とのコミュニケーションの場に参加させる。
- 人の役に立っているという感情は前向きな気持ちにさせるので負担にならない程度の手伝いをさせる。
大人が心的外傷を受けた場合、現実の体験を客観視できますが、こどもは衝撃を主観的に受け止め精神を直撃するため、その影響が深刻になります。また、大人が不安を抱えたままこどもに対応しているとこどもの症状が悪化したり、大人を安心させるために自分の不安や恐怖を押さえ込んでしまう場合もあります。同時に今回の震災で大人もこどもも悲惨な苦しみや大きな不安を抱えていらっしゃることと思います。大人も無理をせず、自分のケアをしながら自分のペースでできることから対応して頂きたいと思います。
ご質問、ご相談はピースマインド・イープまでご連絡ください。
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